言語聴覚係(Speech-Language-Hearing Therapist:ST)
言語聴覚療法について
言語聴覚係ではコミュニケーションや食事の飲み込みに対して障害を持つ患者さんに対して評価・訓練を行います。当係では脳神経外科をはじめとしたすべての診療科からの処方を受け付けており、主に失語症、構音障害、嚥下障害を扱います。
失語症とは、脳卒中などで脳の言語中枢の機能低下をきたし言葉を思い出したり理解したりすることが不自由になってしまう病態です。構音障害は、言葉の想起や理解は可能ですが、お口や喉が動きにくくなり上手く言葉が話せなくなるものです。嚥下障害では、加齢による筋力低下や舌・唇などが麻痺することで食べ物が飲み込みにくくなります。
失語症、構音障害、嚥下障害は、いずれも症状の出方やその治療が患者さんごとに変わります。主治医からの依頼に応じて担当の言語聴覚士が評価を行い、オーダーメイドの訓練を提案・提供します。
特に嚥下障害の患者さんに対しては必要に応じて嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査といった画像評価も他科と連携して行っております。また、嚥下に関する知識や食事介助の技術について、病棟看護師を対象に院内での勉強会を開催するなど、啓発活動にも力を入れています。
急性期の病院として、入院後早期から言語訓練や嚥下訓練を進めることはとても重要です。特に脳卒中の患者さんにとって、発症後数週間は予後を左右する重要な時期といわれます。少しでも患者さんの治療に貢献できるよう自己研鑽に励むとともに、それぞれが責任とやりがいを持って日々の業務にあたっています。
スタッフ構成
言語聴覚士 8名
診療科別リハビリ実施割合
入院