理学療法係(Physical Therapist:PT)
現在、理学療法士は33名の職員が在籍しており、この規模の人数は道内の公立病院においては最大級となります。多くの理学療法士がいることで専門性を生かした診療体制作りや職員一人一人が患者さんに寄り添う時間を大切にすることができます。
理学療法係の体制は診療科別かつ入院外来別の専門チーム(班)でリハビリを提供しております。また、一定水準の理学療法を保障するため「登録理学療法士」の全職員取得も目指しております。さらに、各チーム(班)には、特定の疾病に対する知識・技能、資格を有している職員も所属しており最前線の理学療法を展開しております。
また、限定的ではありますが発症直後や術後の患者さんを対象とした休日リハビリにも取り組んでおります。
「登録理学療法士」:日本理学療法士協会が定めたジェネラリストを育成する制度です。
脳外班
脳神経外科、リハビリ科、救急科の患者さんを対象とした班です。
発症直後からのリハビリは重要であり、肺炎や血圧調整障害、褥瘡などの合併症予防となり、その後の日常生活自立度にも大きく影響します。そのため、入院当日からベッドサイドでリハビリを開始することもあります。リハビリでは患者さんの状態に合わせて電気治療(低周波)や装具、免荷リフトを使用した動作訓練などを積極的に行い、1日でも早く回復出来るようにサポートを行っております。
全身状態が安定してからは神経筋回復、廃用改善を図りながら動作の再獲得、体力を向上させるようなリハビリを行います。また、退院に向けた日常生活の練習や介護保険サービスなど社会資源を利用するための助言・相談を他職種と連携しながら進めております。
整形班
整形外科の患者さんを対象とした班です。
受傷直後、術後早期より離床を積極的に行い合併症の予防や日常生活の獲得を行います。日常生活では、歩行や車椅子などでの移動の早期獲得を目指し取り組んでいます。また、身体機能の改善を目指し機能訓練も行っていきます。
患者さんは痛みがあり、治療上、荷重制限や装具を使用するため精神的に不安になる方が多いです。そのため、担当の理学療法士は医師に治療方針やリスクを確認しながら治療を進め、精神的なサポートも行いながらリハビリしています。
内部班
脳脳神経外科と整形外科を除く全ての診療科の患者さんを対象とした班です。
消化器外科や呼吸器外科で手術を予定している患者さんの術前リハビリや術後翌日からの離床、状態が落ちついてからは体力を高めるための運動などを行っています。術後、自力で起き上がり身の回りのことができるようになるまでには基本的に1日2回のリハビリを心掛けております。
消化器内科や呼吸器内科の患者さんでは、その日の体調に合わせた廃用予防・改善のためのリハビリや化学療法中の患者さん対しても副作用による日々の体調の変化に応じたリハビリを説明や相談しながら体に無理な負担をかけないようにサポートしております。また、糖尿病内科の患者さんやリンパ浮腫ある患者さんには、専任の理学療法士(日本糖尿病療養指導士・医療リンパドレナージセラピスト取得)が対応しております。
スタッフ構成
理学療法士 33名
診療科別リハビリ実施割合
入院