社長にインタビュー
藤井徹也代表取締役に女性採用に対する考え、思いを伺いました。
出来る可能性もチャンスもみんな平等にある
――女性社員の2/3以上は現場で活躍中と伺っておりますが、主にどんな業務をされているのでしょうか。
女性社員は、現場で金型を磨く仕事や検査業務を担当している場合が多いですね。入社時に話を聞いて、可能な限り希望の部署に配属できるようにしています。
当社の仕事は、小さい部品を扱うことが多く、他の製造業と比較しても力仕事が少ないです。そのため、男性にしか出来ない仕事・女性にしか出来ない仕事はありません。
ただ細かい金型を作る作業工程や感性は、お化粧やお料理と似ているような気がしていて、女性に向いているなと思うことがしばしばありますね。
当社の“現場”は、製造業にイメージされやすいドロドロに汚くなるような環境ではなく、工場内は綺麗で、空調管理もされています。パソコンで図面を描く業務から金属の加工まで仕事の内容は多岐に渡りますし、部署によって様々です。
――実際に未経験の方も入社されることはあるのでしょうか。
はい。ほとんどの方が機械加工や図面を描いたことのない未経験者ですよ。ものづくりは専門知識や経験がないと入社できないと思われがちですが、全くそんなことありません。
実際に私も未経験で当社に入社しました。
私自身の経験上、しっかり教育をすれば、未経験であっても一人前の仕事が出来るようになると実感しています。当社の仕事は、頑張る気持ちさえあれば、一人前の技術者になれる可能性もチャンスもみんな平等にあるんです。
だからこそ、学歴や職歴問わず、未経験であっても採用しています。
環境を整えることで、女性が仕事を続けられる
――女性の現場採用を進めるにあたり、福利厚生面など、変えていったところなどはありますか。
もともと産休・育休の制度はあっても、結婚・出産を機に退職する方がほとんどで、利用されることはありませんでした。
ある時、「復職したいので産休・育休を取りたい」と女性社員からの申し出があって、会社としてもできる限り利用しやすいように制度を見直しました。
そしてまず利用する事例ですね。取りやすい雰囲気も大切だと思います。
結婚・出産後も仕事を続けてもらえることは企業としてもプラスです。
そう考えるようになり、福利厚生を見直し始めた2009年頃から、徐々に女性の採用が増えていきました。
現在は“ものづくりなでしこ”の会員になっており、会議や勉強会にも積極的に参加し、全国の会員さんと情報交換をして、より女性が働きやすい環境を整えようと取り組んでいます。
――復職したいと考える女性にとっては、会社のその努力によって辞めずに働き続けることができますね。
社員が『幸せ』と感じられるような会社に
――最後に入社を考えている方にメッセージをお願いします。
会社の将来のためにこういう事業に取り組みたい・こんな研究がしたいと声を上げる人がいたら実現させてあげることが出来る会社です。頑張る気持ちがあれば、キャリアプランを含め、やりたい仕事を叶えてあげたいと思っています。
たとえ人とのコミュニケーションが得意でなくても、自分の仕事を突き詰めて取り組めることが出来るなら、それを評価してあげる環境もあるべきです。
仕事をしていく中で、「先週よりも今週は満足のいく仕事ができた」と幸せを見つけられるような人になってもらえたら嬉しいですね。
社員が幸せと感じられるような会社にしていきたい。その気持ちに賛同していただける方にぜひ働いてほしい。それが私の気持ちですね。