事業継続計画(BCP)の策定と運用について
当院はこれまで、災害や多数傷病者発生の対応のために災害マニュアルを作成し、訓練を繰り返し行ってきました。しかしながら、大規模停電において「生命に関わる重要部門」の機能維持は出来ましたが、外来を休止せざるを得ませんでした。それらの経験から、現状における課題を明確にすること、平時からの準備をより充実することなどを教訓として得ることとなりました。
そこで、今後災害などによって病院に被害が及んだ状況においても、重要な業務を出来るだけ中断せず、また中断しても早急に再開させるために「事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)」を策定いたしました。
内容については、以前までの災害マニュアルでも記載されている多数患者受け入れのための「トリアージ(多くの負傷者が発生し医療資源が限られた状況で、最大多数の負傷者に最善を尽くすため治療の優先順位をつけること)」「治療」はもちろんのこと、災害時においても継続すべき業務、優先すべき業務の実施方法、目標復旧時間の設定などが含まれています。また、事業継続のための事前対策計画や検討課題など、平時の準備などについても記載されています。
しかし、この事業継続計画が出来たからと言って、今すぐ完璧な災害対応が出来る訳ではありません。改善点も数多くあげられております。ライフラインの強化や協定の締結などもまだまだ必要です。この計画をもとにした、研修や訓練も必要です。検証により、事業継続計画自体の修正も必要です。
この計画は2014年4月1日より運用を予定しています。災害に対する準備を日々重ね、災害に強い町づくりに貢献していきます。