【記者会見記録】平成26年12月26日開催

1. 一年を振り返って
2. 質疑

 

1.一年を振り返って

年末に際しまして、私なりにこの1年を振り返りお話しさせていただきます。

全国的には、御嶽山の噴火や広島の土砂災害、最近では根室の高潮被害など大きな災害があった中、室蘭においては人命に関わるような大きな災害がなかったことが何よりでありました。被害にあわれた皆さまには、心よりお見舞い申し上げます。

スポーツの世界では、スキージャンプのレジェンド葛西選手や日本ハムファイターズの稲葉選手の名シーンに多くの市民が感動したと思いますが、室蘭では室蘭シャークスの瀬川選手が子ども達に希望を与えてくれましたし、J1のサンフレッチェ広島が2年続けて室蘭で合宿したことは、我々に大きな経験をさせていただいたと思っております。

市内においては、蘭西地区に総合商業施設の誘致活動など行ってきましたが、悲願であった長崎屋室蘭中央店の跡にアークスなど店舗が入店したことは、私にとっても大きな喜びでした。また、16回のクルーズ客船入港を市民の皆さんとお迎え出来たことは、今後の本市にとっての大きな力につながるものでした。

再構築事業に伴うJX室蘭製造所の集合煙突の塗装およびライトアップは、市民パワーや夜景観光の後押しもあり、希望の輝きとして私の目に焼き付けられていますし、世界初の熱風炉副生ガス由来の液化炭酸製造工場が11月に竣工したことは、ものづくりコンビナート都市室蘭の底力を見ました。

一方、八丁平土地対策、PCB廃棄物処理受入拡大、PM2.5の対応などは、市民の皆さんや職員との連携があり、冷静かつ丁寧な対応を図ることが出来たものと考えています。

衆院選があり、早速政府では、経済対策、地方創生といった補正予算を打ち出そうとしています。本市としては、臨時の政策推進本部会議を開き、遅滞なく取り組めるように、情報収集に努め政策展開を図れるよう指示をしたところであります。とりわけ本市が本年から力を入れている子育て支援策「子育て応援プラン2014」や商店街サポートセンターに例を見るように、地域商店や中小企業と連携を図り元気になる施策についても、創意工夫に努めていきたいと考えています。

本年は、就任以来進めてきた施策を推し進めてまいり、本市喫緊の課題であります人口減に歯止めを掛けるため、定住化対策など新たな政策展開を図り、勝力ある室蘭の実現に向けて市政運営に取り組んで参りました。来年は、港やエネルギーの分野での新しい展開を市民の皆さんにお示しできると思っています。

先日は、来春の市長選に出馬することを発表いたしましたが、市民が安心して暮らせる、住みたい・住み続けたいと思える誇れる室蘭になるよう、4月までの残された任期も、引き続き、全力で取り組んでまいりたいと存じます。

来年は「未（ひつじ）年」。羊は性質が善く、温和で協調性に富み、発展の要素を強く持っているといわれており、古来より大変縁起の良い動物として知られています。そのために「美」「善」「鮮」など良い意味の文字に使われます。この縁起にあやかり、室蘭の新年が輝かしい1年になるよう、市政運営に取り組んでまいります。

2.質疑

(記者）来年は新しい展開を示せるとのことですが、どのようなことでしょうか。

(市長）水素エネルギーについて、ステーションの設置やFCV（燃料電池自動車）の導入などしっかり進めていきたいと思いますし、港湾については、クルーズ客船が大型化しているなど、今まで以上に多くのお客さまが行き交うような港づくりなど、そのほかいろいろと、まだ具体的に申し上げる段階ではないですが、来年度お示しできるよう全力を尽くしていきたいと思います。

（記者）市長にとって今年一番大きなできごとは何でしたか。

(市長)どれが一番かというと悩みますが、先ほどお話ししたなかでは、客船が最多の16回入港したことは、今までのポートセールスの成果だと思いますし、市民のおもてなしが実ってポートセールスができたので、市民が勝ち取った客船の受け入れだったと思います。

（記者）客船の入港ですが、今年は最多でしたが来年は減少するということで、盛り上がった市民活動を来年以降どのようにつなげていく考えですか。

(市長)減少するのはプリンセスクルーズが北海道から離れたということだが、室蘭が持つポテンシャルは大型化するクルーズ客船に対応しうるので、回数はともかく大型船が来た時に対応できるようにしたい。

市民団体の活動は年々、回を重ねるごとに盛り上がり、岸壁に来てくれる市民の数も増えていますので、確実に大きくなっていると評価しています。