外科・消化器外科

当科では、①消化器(食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆嚢・胆管、膵臓)の外科、②乳腺科、③ヘルニア外科、④肛門科を、主に担当しています。 ①消化器疾患に関しては、がんを中心に、消化器内科と連携して消化器病センターとして診療にあたっており、消化器内科が検査(診断)を担当し、当科が手術(治療)を担当します。 ②乳腺疾患、③ヘルニア(=脱腸)、④肛門疾患(=痔)、に関しては、診断から治療までの全てを当科が担当します。副院長以下5名の常勤医が在籍し、24時間体制で緊急手術、重症腹部外傷手術にも対応しています。

診療予定表

外科・消化器外科
月曜日 火曜日 水曜日 木曜日 金曜日
午前 1診 佐々木 金澤 村松 - 小川
2診 宇野
(予約)
宇野 宇野
(新患)
宇野 -
午後 - 宇野
(乳腺)
- - -
ストーマ外来:毎週月曜日14時から(完全予約制)
乳腺外来:毎週火曜日
乳腺専門医外来:毎月1回水曜日13時から(完全予約制)

診療している主な疾患と検査・治療について

消化器疾患

消化器内科医、病理医と定期的に消化器病カンファレンスを開催し、患者さんにとって最適な治療方針を決定しています。

栄養サポートチーム(NST)や、緩和ケアチームなどの多職種チームが、がん治療に早期から関わるチーム医療を実践しています。また、一日も早く日常の生活を取り戻せるよう支援する「がんリハビリテーション」にも、積極的に取り組んでいます。

当科で施行している代表的な手術術式として、食道切除術、胃切除術、胃全摘術、結腸切除術、直腸切除術、直腸切断術、人工肛門造設術、骨盤内臓全摘術、肝切除術、拡大胆嚢摘出術、胆管切除術、膵頭十二指腸切除術があります。日本人で罹患率の高い胃がん、大腸がんに関しては、7〜8割の症例で腹腔鏡手術を行っており、元来お元気な方であれば、術後7〜10日程度での退院が可能です。なお、肝門部胆管がんなど一部の特殊例においては、連携施設である札幌医大消化器・総合、乳腺・内分泌外科で、治療を受けることが可能です。

当科では、術後補助化学療法を中心に、がん薬物療法専門医の指導のもと、がん薬物療法にも積極的に取り組んでいます。患者さんの希望に応じて、外来治療も入院治療も選択可能です。

治療の原則は、胆嚢をとることで、当科では、腹腔鏡下胆嚢摘出術(まれに、開腹胆嚢摘出術)を担当します。急性胆嚢炎を発症した場合は、消化器内科での内科的治療を先行し、炎症が落ち着いてから、腹腔鏡下胆嚢摘出術を当科で行います。8〜9割の症例で腹腔鏡手術が可能で、元来お元気な方であれば術後3日程度で退院が可能です。

いわゆる「盲腸」のことで、主として、内科的治療(抗菌薬治療)が奏功しない場合に、当科で手術(腹腔鏡下虫垂切除術)を行います。消化器内科での内科的治療を先行し、炎症が落ち着いてから腹腔鏡下虫垂切除術を当科で行う場合もあります。これは、近年、膿瘍形成などの合併症併発例における待機手術の有用性が指摘されているためで、当院でも積極的に採用し、術後合併症の少ない良好な成績が得られています。元来お元気な方であれば、術後数日での退院が可能です。

内科的治療が奏功しない場合、もしくは、奏功しても繰り返す場合に、手術が考慮されます。これらの手術治療にも、腹腔鏡手術を積極的に採用しています。腹膜炎を起こしている場合など、緊急手術が必要なこともあります。

原則、緊急手術が必要です。

胃潰瘍穿孔、十二指腸潰瘍穿孔による腹膜炎においては、通常、腹腔鏡手術による穿孔部閉鎖術を当科では行っています。この場合、潰瘍そのものに対しては、薬物療法が行われることになります。

大腸憩室炎穿孔、宿便性大腸穿孔、特発性大腸穿孔など、大腸の穿孔例は、大腸内の細菌により重篤化する場合があり、できる限り早くに手術をすることに加え、周術期の集中治療管理が重要になります。一時的人工肛門(ストーマ)を造設する場合がありますが、当科では、皮膚排泄ケア認定看護師ともに、ストーマケアにも力を入れており、退院後も安心して生活できるよう支援するストーマ外来を開いています。また、敗血症性ショックを呈する重症例をはじめとして、当科では、エンドドキシン吸着や血液濾過透析などの血液浄化法にも積極的に取り組んでいます。

乳腺疾患

乳腺疾患全般の診断から治療までの全てを当科が担当します。乳腺外来では、女性外科医を中心に診察から検査までの全てを女性のスタッフが担当し、安心して医療を受けて頂けるよう配慮しています。

当科は、札幌医大消化器・総合、乳腺・内分泌外科と連携しており、札幌医大前教授と現講師(乳腺チームのトップ)による乳腺専門医外来も完全予約制で開設しております。ぜひ、ご利用下さい。

※乳がんの治療について

乳房温存手術と術後の放射線治療を基本としていますが、乳房全摘術を選択した場合は、術後の放射線治療は原則不要です。当院では二名の常勤病理医による術中迅速組織診が可能な体制をとっており、 センチネルリンパ節生検によって腋窩リンパ節郭清を可能な限り省略し、術後の後遺症軽減に努めています。手術治療に加え、がんの進行度や、タイプによって、がん薬物療法(ホルモン療法や化学療法)を追加します。 がん薬物療法に関しては、手術後に行う場合と、手術前と手術後の両方に行う場合とがありますが、患者さんの希望に応じて、外来治療も入院治療も選択可能です。また、遠隔転移例や再発例のがん薬物療法も積極的に行っております。

※乳がん検診について

乳がんは、早期に発発見できれば、ほとんどが治る病気です。ぜひ、2年に1度の乳がん検診を受けましょう。当院では、平日の乳がん検診の他、休日乳がん検診も行っております。ぜひ、ご利用下さい。

当院の女性スタッフ

ヘルニア(=脱腸)

いわゆる「脱腸」のことですが、診断から治療に至るまで、当科が担当します。治療の原則は、弱った筋肉を補強することで、世界標準であるメッシュによる修復術を主に行っています。 腹部手術既往がなければ、原則として、腹腔鏡下修復術を採用しており、元来お元気な方であれば、術後3日程度での退院が可能です。

※ヘルニア嵌頓(かんとん)について

上述のいずれのヘルニアにも、ヘルニア嵌頓といって、腸が脱出したまま戻らなくなり、腸に血液がいかなくなってしまう状態があります。放置すると腸が腐ってしまうことになりますので、ヘルニア嵌頓を併発した場合、用手還納できなければ、緊急手術が必要になります。急に強い痛みを感じたり、吐き気を感じた場合、ヘルニア嵌頓のおそれがありますので、急いで、当科にご相談下さい。

肛門疾患(=痔)

診断から治療に至る全ての肛門診療全般を当科が担当します。出血、痛み、脱出(イボ)が主たる症状ですが、痔だと思っている中に、直腸がんが隠れていることがあるので、注意が必要です。 症状が続く方には、大腸内視鏡検査を勧めています。また、排便異常を伴っていることも多いので、受診頂いた際には、排便状態の改善にも務めます。肛門周囲の皮膚の問題が疑われる場合には、皮膚科をご紹介する場合もあります。

軽症例には、外用薬(塗り薬、または、坐薬)を中心とした保存的治療をまずは試みます。4段階のうち3段階以上の重症例や、出血持続例に、手術治療を考慮します。

※切らずに治すALTA療法について

内痔核(=いぼ痔)に対して、切らずに治す痔核硬化療法(=ALTA療法)を積極的に取り入れています。メスを使わず、注射で治す手術で、1泊入院治療が可能になっています。高度の痔核脱出例などには、従来の結紮切除術を行ったり、ALTA療法と結紮切除術の併用療法を行ったり、患者さんの症状に応じたオーダーメード治療を実践しています。

突然発症し、強い痛みを伴いますが、通常は、外用剤による保存的治療で、数週間以内に治癒します。

排便異常の改善と外用剤治療が中心になりますが、何度も繰り返している慢性例(慢性裂肛)で、肛門狭窄がある場合などに、手術治療を検討します。

肛門陰窩と呼ばれる部位から、バイ菌が入って、肛門の周りで化膿する疾患で、切開排膿術(手術)が治療の原則です。軽症例は、局所麻酔による外来手術も可能ですが、中等症以上では、腰椎麻酔(時に、全身麻酔)による入院手術を勧めています。治療開始が遅れると、発熱するなど、重症化する場合もあるので、肛門の回りが赤く腫れ上がって、痛い場合は、我慢しないで、なるべく早く、当科へご相談下さい。

上述の肛門周囲膿瘍に続発して起こるもので、放置すると、肛門周囲膿瘍を繰り返す場合が多く、痔瘻根治術が必要です。痔瘻(あな)の部位によって、術式が異なります。頻度は多くありませんが、高位痔瘻と呼ばれる奥深い痔瘻や、クローン病に伴う複雑痔瘻など、難治性痔瘻に関しては、札幌いしやま病院など、肛門専門病院を紹介しています。

肛門括約筋の弛緩に起因して、直腸が肛門から飛び出るもので、高齢女性に多い病気です。治療を希望される場合は、手術しかありません。当科では、脱出長5cm未満の初発例には、侵襲の少ない経肛門手術(GMT法、デロルメ法)を、脱出超5cm以上の初発例や再発例には、経腹手術(腹腔鏡下直腸固定術)を主に行っています。

当科の特色

からだにやさしい負担の少ない治療法を心がけており、消化器疾患・ヘルニア(=脱腸)には腹腔鏡手術を、肛門疾患(=痔)には「切らずに治す」痔核硬化療法(ALTA療法)を、乳がん手術には乳房温存手術を、積極的に行っております。

治療実績

  • 年間400-500例の手術を行っています。
  • 胃癌・大腸癌に対する腹腔鏡下手術を早期から導入し、800例以上の実績があります
  • 痔核硬化療法(ALTA療法)も早期から導入し、400例以上の実績があります。

トピックス

最新の腹腔鏡手術システム(3D映像、4Kモニター、赤外カメラ)、最新の手術機器(エネルギーデバイス)を導入し、出血の少ない安心・安全な手術を受けて頂けるよう心がけています。

最新の検査機器(3Dマンモグラフィー、高精細超音波機器)を取り揃え、下記認定を受けた有資格者による検査体制で、乳がん診断に万全を期しております。

  • 検診マンモグラフィ読影認定医、JABTS乳房超音波読影認定医
  • 検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師
  • 乳がん検診超音波検査実施技師、日本超音波医学会認定検査士
マンモグラフィ画像

腫瘤

2Dマンモグラフィ

石灰化

3Dマンモグラフィ

当院には外傷に精通した各科医師が多数在籍し、チーム医療を実践しており、西胆振地区で発生するほとんどの高エネルギー外傷診療を当院が担っています。 当科が担当する腹部外傷には、肝損傷、膵損傷、脾損傷、消化管損傷、腸間膜損傷などがあります。非手術治療、手術治療を含む全ての治療を行っており、24時間、緊急手術にも対応しています。 いわゆる重症腹部外傷にも対応しており、予測救命率=25〜50%未満の重症例の救命実績が多数あります。

日本外科学会、日本消化器外科学会、日本大腸肛門病学会、日本消化器病学会、日本消化管学会、日本乳癌学会、日本外科感染症学会、日本静脈経腸栄養学会の指導医、専門医、認定医が複数在籍し、 当院は、各学会より施設認定を受けています。

各学会認定のため、一般社団法人National Clinical Databaseのデータベース事業へデータ登録しています。
本データベース事業に関して詳しい事をお知りになりたい方は、一般社団法人National Clinical DatabaseのWebサイト(外部リンク)、および、同法人が作成した、 患者さん向け説明資料「専門医制度と連携したデータベース事業について」(外部リンク)をご覧ください。

医師紹介

佐々木 賢一 (ささき けんいち)
役職・職種

副院長(兼部長兼手術室長)
名前

佐々木 賢一 (ささき けんいち)
経歴

札幌医科大学(1994年卒)
資格

日本外科学会指導医・専門医・認定医、日本消化器外科学会指導医・専門医、日本消化器病学会指導医・専門医、日本大腸肛門病学会指導医・専門医、 日本消化管学会胃腸科指導医・専門医・認定医、日本乳癌学会認定医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医・ 暫定教育医、 日本外科感染症学会外科周術期感染管理認定医・教育医、インフェクションコントロールドクター(ICD)、日本静脈経腸栄養学会認定医、 日本ストーマ排泄リハビリテーション学会ストーマ認定士、日本DMAT隊員・北海道DMAT隊員
その他の役職

札幌医科大学大学院医学研究科臨床准教授(兼任)、札幌医科大学医学部臨床教授(兼任)、日本肝胆膵外科学会評議員、 日本ストーマ排泄リハビリテーション学会評議員、日本静脈経腸栄養学会学術評議員・北海道支部幹事、日本外科感染症学会評議員、北海道外科学会評議員、日本臨床外科学会北海道支部評議員、 日本ヘルニア学会北海道支部世話人、北海道内視鏡外科研究会世話人、北海道ストーマリハビリテーション研究会幹事、室登NST研究会代表世話人
専門分野

大腸外科、肝胆膵外科、内視鏡外科(腹腔鏡下手術)
患者さんに一言

きずが小さく(腹腔鏡下手術)、安全で質の高い手術を提供します。
小川 宰司(おがわ ただし)
役職・職種

副部長
名前

小川 宰司(おがわ ただし)
経歴

札幌医科大学(2004年卒)
資格

日本外科学会外科専門医
患者さんに一言

よろしくお願いします。
宇野 智子(うの さとこ)
役職・職種

科長
名前

宇野 智子(うの さとこ)
経歴

札幌医科大学(2006年卒)
資格

日本外科学会認定外科専門医、日本乳癌学会乳腺認定医、検診マンモグラフィー読影認定医、JABTS乳房超音波読影認定医、日本医師会認定産業医
患者さんに一言

患者さんのための医療が提供できるよう心がけています。
金澤 あゆみ(かなざわ あゆみ)
役職・職種

医長
名前

金澤 あゆみ(かなざわ あゆみ)
経歴

札幌医科大学(2016年卒)
患者さんに一言

患者さんが安心・満足できる医療を心がけています。困ったことがありましたら、お気軽にご相談ください。
村松 里沙(むらまつ りさ)
役職・職種

医員
名前

村松 里沙(むらまつ りさ)
経歴

札幌医科大学(2018年卒)
患者さんに一言

お気軽にご相談ください。よろしくお願いいたします。