砂地を歩いたとき「キュッキュッ」と音を出す砂を鳴砂といいます。
砂の中には石英という鉱物の結晶体が沢山含まれており、細粒化した石英の粒は軽いため砂の上に集まります。
このとき粒が「きれい」で「程よく丸み」があり「揃って」いる、という条件が整った時に音を出しますが、「砂と砂が触れ合って鳴る」という考えと、「砂の中の空気が砂の振動で起こる共鳴音で鳴る」という二つの見方があるようです。
鳴砂は、長い時間のなかで誕生し、よい環境でなければ鳴らない特徴があり、極少量の油やたばこの灰などの汚れでも鳴らなくなります。

鳴砂は全国で30ヶ所余りあります。
イタンキ浜の鳴砂は、アイヌの人たちがつけた地名「ハワノタ」(声ある砂浜)に基づいて昭和61年に行われた調査で、日本有数の鳴砂であることが実証されました。
その後、イタンキ浜の鳴砂には「天使の涙」と呼ばれる石英の結晶体が多く含まれていることもわかりました。
※平成21年3月「ほっかいどうムラの宝物さがしプロジェクト」の「ムラの宝物」に登録(NPO法人北海道遺産協議会)
「高温石英結晶体」つまり火山の噴火活動の際に高温で誕生した岩石が、急速に冷やされて固まったときに形成されるもので、ちょうど、2つのピラミッドの底面を貼り合わせたような形をしており輝きがあります。
火山活動により生まれるこの結晶体は、本州の鳴砂では大変めずらしいものですが、イタンキ浜の鳴砂の石英には1割程度が含まれています。
大きさは、0.3ミリ程度で30から40倍程度の顕微鏡があれば見ることができます。

全国的な問題として鳴砂海岸の汚れがクローズアップされていますが、鳴砂は「環境のバロメーター」といわれるくらい、環境に左右されやすい砂で、砂自体の条件が整っていても、不純物が混ざっていると鳴らなくなります。
海岸には、陸地や船から投棄されたプラスチック容器やビニール類をはじめ、プラスチック製品の原料となるペレットなど、いろいろなごみが毎日のように海岸に打ち上げられており、人が作って捨てたものが自然のバランスを崩し、また、美観も損ねています。
鳴砂を守ることは、貴重な自然の財産を未来に伝えるとともに、いまある自然破壊の危機を広く認識してもらうことでもあります。
現在、市民団体の室蘭イタンキ浜鳴り砂を守る会が、イタンキ浜鳴砂海岸の観察と清掃などの自主的な保全活動を、平成9年以来続けてこられ、平成16年には北海道の「環境美化促進地区」に指定されました。今後、環境保護という観点からも行政だけではできないこともあり、市民団体の自主活動、そして皆さん一人ひとりが協力していかなければ環境を守っていくことはできません。
室蘭イタンキ浜鳴り砂を守る会は、冬期を除いて、月に1、2回清掃活動を行っています。同会への参加などのお問い合わせは、同会会長の菊地富子さん(電話:0143-23-1075)へ。

お問い合わせ
経済部観光課
住所:〒051-8511 室蘭市幸町1番2号
電話:0143-25-3320
ファクス:0143-25-2478
Eメール:kankou@city.muroran.lg.jp
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